NPO法人全国木材資源リサイクル協会連合会
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国への要望書(平成20年度)

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 近年、地球温暖化防止対策の一環として、木質バイオマス発電施設の設置が相次ぎ、木質チップの燃料需要が急拡大しています。
 このため、これまでの製紙やボード原料用需要に大きな影響を与えるとともに、建設業の低迷などによる解体資材不足も重なって、木質チップの需要に対する供給が果たせない状況にあります。
 この状況の中で、当連合会会員は、総力をあげて未利用資源の確保に努めておりますが、これら資源リサイクルをより一層推進するためには、会員の努力だけでは解決のできない問題が多く、各種の制度の充実が必要となっております。
 そこで、現状で当連合会会員が強く念願している別添の要望事項について、早期に実現できますよう特段のご配意をお願いいたします。

平成20年12月17日

環境大臣   斉藤 鉄夫 様
経済産業大臣   二階 俊博 様
国土交通大臣   金子 一義 様
農林水産大臣   石破 茂 様

特定非営利活動法人 全国木材資源リサイクル協会連合会
理事長 彦坂 武功

要望事項

・環境省関係  (環境大臣 斉藤 鉄夫 様)

1. 木材資源のリサイクルを推進するため、現行で一般廃棄物とされている剪定枝及び林地残材並びに事業系木屑など全ての廃木材を産業廃棄物に移行されたい。
2. 「木くず」の不適正処理を防止するため、小規模な「木くず」破砕施設(1日5トン未満)についても廃棄物処理法による設置許可の対象とされたい。
3. 商品として販売される木質チップの保管・積み出し施設について、処理施設とは明確に区分された区域に設置する場合は、廃棄物処理施設から除外されたい。
4. 産業廃棄物処理業者の優良性評価制度の魅力として、業許可更新期間の延長など更なるメリットを検討されたい。


・経済産業省関係 (経済産業大臣 二階 俊博 様)

1. 木質バイオマス発電等の新エネルギー施設への補助金交付決定にあたっては、燃料需給の混乱を避けるため、地域の木質燃料供給団体に事前に協議されたい。
2. 木質燃料チップの需給安定を図るため、補助対象のバイオマスボイラーのバイオマス利用比率を現行の60%から50%に引き下げられたい。 また、ヤシガラなど木質チップ以外の代替燃料も積極的に導入しバイオマスカウントの対象にされたい。
3. 木材資源のマテリアルリサイクルを優先させると共に、リサイクル商品について市場価格等の需給安定策を講じられたい。
4. リサイクル産業の経営安定のため、産業廃棄物最終処分業と同様に中間処理業に対しても石油取引税の免税措置を講じられたい。


・国土交通省関係  (国土交通大臣 金子 一義 様)

1. 建設発生木材の再資源化を促進するため、縮減を容認する制度を改善されたい。併せて、一定の基準に適合した「優良資源化施設」を認定し、モデル施設の普及とリサイクル意識の高揚を図られたい。
2. 建築物の違法解体を防止し、再資源化率を向上させるため、解体工事基準(現行:床面積80m2)を引き下げ解体工事の大部分を届け出の対象とされたい。 また、分別解体及び再資源化等の実施確認のため、追跡調査を強化されたい。


・農林水産省関係  (農林水産大臣 石破 茂 様)

1. 未利用木材資源の林地残材を積極的に活用するため、早急に資源化利用できる体制づくりをはじめ、処理加工施設等の整備に必要な新たな助成制度の創設などについて、関係省庁を挙げて施策の充実を図られたい。
2. マツクイムシ等による放置被害木について、処理方法の改善及び有効利用対策を早急に講じられたい。
3. 「森林資源活用型ニュービジネス創造対策事業」など森林資源活用推進の事業展開にあたり、木材資源リサイクル団体の関与と関連情報の提供について配慮されたい。

以上

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